変えたい未来があるのなら、戦うべきだ
大学入学準備のために、鹿児島から長崎まで母が軽自動車で連れて行ってくれた。
雨の夜、深夜のトラックだらけの高速道路を時速50キロで。
母にとって走ったこともない高速道路。
ぼんやり、雨を切るウインカーを見ながら考えた。
ここは気持ちいい。
母は私のためにここまでしてくれている。
なぜ家族を置いて、新しい所へ行く必要があるのか。
なぜ、居心地の良い環境を自分から壊そうとするのか。
なにをしようとするのか?
叩きつける雨の音
ウインカー
違う
それは、しがみつきたい願望で、
決してそうならないことを知っている。
前を、向かなければならない。
変えたい未来があるのなら、
変わらない未来に留まってはいけない。
変えたい未来があるのなら、
戦うべきだ
死に物狂いで。
黙って、冷たい現実に押しつぶされるより、
途中で死んだほうがましだ。
雨の日、暗い夜。