離任後、ぼんやりとした日が続く

今日も鴨川に日が沈んだ。

無為の為という言葉があるけども、今のこんな日々にも何か成されるものがあるだろうか。

川のほとりを朝に夕に歩く。

土手に座って、水が流れていく様子をぼんやりと見ている。

来た初めの頃は、赤いポピーのような花が咲き乱れて、まるで天国みたいだと思った。

かつてのように、また沢山の種類の水鳥を眺めることが出来るようになった。

もう何も、私を責めるものはない。

草木も、空の鳥も、人々も、ただあるがように生きている。

初めの頃は何もかもが私を見張り、欠点を見つけ、責め立てるような気がしていた。菜の花すらも。

何かを見つけたくて、ぼんやりとしてみるが、何も見つからない。それでも、思い出したように外へ行き、気が済むまで座っている。