教団・教会及び宗教団体に対して訴えを起こす方法

カルト対策の先生から教えてもらった事。

今日知り得たことの記録。

今回は教会で問題が起きた時の対応策を学んだ。

これまで私が学んできたこと、また持っている選択肢は黙って耐えることだった。

対応策があるにしても、与えられた枠の中で生きるしかなかった。

■ 組織を相手にどうやって、状況の改善を求めるのか

 

A師「多くの場合、組織は動きません。牧師も、役員会も、長老会も、教区も、教団も動きません。感情で戦っても、解決しません。そのため、その組織のルールを使います。明文化されている、規則や条例です。それらのルールに則って手続きを進めれば、その組織の運営側は手続きを勧める義務が生じるのです。それで例え動かなかったとしても、その後民事裁判などに入った場合、義務の不履行が咎められます。そして、記録を残していることが重要です。文章として紙で残っているものが良いでしょう。」

 

以下、私の所属している教団の『教義及び条例』を基に、役に立つかもしれないことを記録する。

 

■ 信徒、また副牧師、その他関係する立場の人間が、教師や教団からひどい扱いを受けた場合。

⇒状況の改善、又は牧師の免職を求める事ができます。

『教義及び条例』 第4章 教師の懲戒 の手順に沿うこと (2015年時点)。

   *緑斜体字『教義及び条例』から抜粋

 

 『教義及び条例』 第4章 教師の懲戒

  第176条 教師の懲戒は、次に掲げる審判を経て決裁される。

     (1) 2名以上の証人の申し出により、これをブロックアドバイザーに提出する。

     (2) 教師の請願は必ず書式による(罪名を記し、行為、時及び場所を明記する)

 

 (1)によって、もしもある教会の牧師が異常人格で押し付けがましくて、低スペックで、そのくせ傲慢で人を傷つけて、もうどうしようもない、などという場合、信徒さんは2人以上の証人があれば、状況の改善を訴える事ができる。副牧師であれば、もう一人誰か、協力者を見つければ、主任の横暴に対して改善を要求できる。そのときには、(2)に注意して、書面でブロックアドバイザーに提出しよう。

 ブロックアドバイザー、更には代表がヘボな場合の対処も書いてある。ハードルは高くなるが、ガッツのある方はチャレンジしてみてもいいだろう。

 

 ■ 「ハラスメント相談室」の扱う範囲について

⇒2015年現在の明記によればセクシャル・ハラスメントに限定されていないので、パワハラでもモラハラでも持ち込むことが出来る。

 

現在セクシャルハラスメントがメインのようなリーフレットが配布されているが、教団条例には

ハラスメント相談室 細則

  (目的)

  第一条 人権委員会(以下「委員会」という)からの委託に基づき、ハラスメントに関わる対応の窓口として若干名から成る「ハラスメント相談室」を設置する。

と書かれている。セクシャルハラスメントに限定されていないので、もしも不当な圧力、人権侵害等を受けた場合、パワハラ、モラハラで訴え出ることも可能となる。

■ 気をつけること

1. 書面、相談をする先を間違えないこと

 どこに書面や訴えを出すかということが書かれている場合は、それに則ること。別の所に出した場合、ただの私信扱いということになり、正式な手続きを踏んでいないと言われる可能性がある。

 

2. 出した書面や記録は必ずコピーなどして保存しておくこと。

Eメールはあまり良くないらしい。

3. 手順がわからない場合、まず手続きを聞いた方がいい

労力が無駄になり、後々苦労する。

4. 専門家の助けを得ること

 どこまでやるかは本人次第だけれども、兎にも角にも方法を知らなければ戦いようもない。相談など気軽にできるので、アドバイザーを見つけておいた方が良い。

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ざっと書くとこのようなことだった。

条例の内容などは、とても整っていて、先進的とのこと。しかし、それが適応されていない。

常々思っていることがある。

立派な条例があっても、まったくそれが認知されていない。

教会員だったときは、こんな条例があるということ、存在すら知らなかった。

神学生になって、話には聞いていたが、どうやって使うのか知らなかった。

そんな授業もなかった。

教団憲法の時間は、聖書の輪読の時間だった。

牧師になっても、これを一体いつ、どうやって使えばいいのか分からなかった。

各地の教会の役員さんや信徒さんは、やはりかつての私のように、条例の存在や、教会でのトラブルに対応するためのノウハウを知らなかった。

 

一体、この『教義及び条例』はなんのためにあるのだろう???

私達の利益や権利を守るためにあるのではないのか、どうして、その使い方を教えてくれないのか。

私は常々、上ともめた時は、上は規則がどうのこうの言っても、私はどうすればいいのか全く分からなかった。これらの規則は、むしろ相手を萎縮させるための言い草のようだった。

弱い立場の人間に必要な情報が渡ってないではないか?

トラブルへの対処の仕方を、教会に関わる全ての人間が知っておく必要がある。

特に、牧師、役員への教育は絶対に必要である。

牧師、信徒に対する情報公開が不十分である。あたかも健全さをアピールするために外向けに条例を整えているかのように見える。

各地の教会では、信徒は自由に総会資料や、『教義及び条例』を見ることが出来ない。それらは、牧師が自分の書斎に置いている。プライバシーの保護、などの名目で。

信徒は資料の存在を知らない。知っても、牧師とトラブルになるのが嫌で、閲覧しにくい。また、情報をどう使って良いかも分からない。牧師も教団に対してそう。

教団・教会が腐敗する理由が一つ分かった。

面倒な問題を起こさせず、従わせておく方法。

牧師、信徒を無知な状態にとどめておくことである。