スピリチュアル・フォーメーションのカウンセリング手法7 どんでん返し

*****まだまだ続き******
① 自分の課題を話す の途中。
(感情を回復させることについて)
「でも、感情はね、回復するようにしたらいいわ。否定的な感情も含めてね。」
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とりあえず、これで① 自分の課題を話す、は終わりです。
では、”Listening and reflective skills”(傾聴と応答の技術)とどう関わっているか、見てみます。
”Listening and reflective skills”(傾聴と応答の技術)の2番めはこんな内容です。
2. 傾聴:配慮と共感
① 関心を持って聞くこと。話している相手を尊敬し、敬意を払うこと。
② 相手に視線を向けること
③ 共感しながら聞くこと
話のやり取りを振り返ると、リーダーは、話し手が話をしている間、何も彼、彼女の意見を言っていません。共感している、という姿勢を示します。
そして、特徴的なのは、話す割合です。
聞くこと8割、話すこと2割で成功、と神学校で学びましたが、まさにそのように、話し手(私)が話し、聞き手は聞いています。
私は考えてから話すので、会話の中で話のリードを取るということが余りありません。
こちらから伝えようと思うことがない限り、ほとんど聞き役です。
即ち、話し始めるのが遅い私が、話しているということは、
私が話すまで、相手は待っているのです。
話し手のペースに合わせるということですね。
この、相手が話し手安心だと感じる環境、”Secure”が非常に大切です。
資料の1番にある、話し手のプライバシー、秘密を守る、安心して話せる環境を作る、というのが相手を霊的にカウンセリングするための土台です。
”Secure(保証する、安全に守る)”は、ミーティングの中でも度々出てきた言葉です。
話し手は、安心して話せないところだ、と考えると、話そうとしません。
自分の話したことが、他の人に伝えられるとか、伝言ゲームのように広まっていくとか、例えそれが善意から来る拡散であっても(お祈りの課題とか)、話し手にとっては精神的ダメージを与えることになります。
そして、共感、とは、恐らく相手を否定しない姿勢を伝えるということです。
人は辛い話を、そう安々と話すものではありません。
もう、十分にその問題のためにダメージを受けているので、誰かに話して、余計に傷口を広げるようなことはしたくないのです。もう、傷つくことが出来る余地がない、と言えるかも知れません。
共感とは、お説教をしたり、あなたをさらに苦しめるようなことはしませんよ、というサインです。
考えてみると、コミュニケーションというのは、物理的に向かい合っているから出来る、ということではないのかもしれません。
もしも、初めから心のなかに相手の不足を指摘しようという気持ちや、自分が正しい、という気持ちがあれば、それは例え言葉が音として聞こえていても、コミュニケーションを成立させていることにはなりません。少なくとも、魂を扱うやり方ではありません。
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そして、リーダーは話しませんが、質問をします。
それは、恐らく彼らが手がかりを探しているのです。
もしくは、話し手にとってのヒントを見つけようとしているのかもしれません。
この質問の時、私は自分でも、気がついていないことを話しています。
聞かれたから、考えてみれば、そういえば、という感じです。
特に私の内容では、手伝いたくない教会の働きを続けるために、何をしたのか、ということは、あまり良く気がついていません。自分自身で何かをやったようだ、と分かり、整理し始めたのは、教会を離れてから、半年以上も経ってからでした。
何を感じたのか、という事に至っては、初めて振り返りました。
後で、リーダーは、聞いた話の中から、ここだという所を扱います。
それは、罪責感や恥です。
恐らく、何らかの基準があるのだと思います。それか、彼らの長年の経験値の差です。
話し手の話が終わったら、
2. 暫く全員で黙想(5分位) に移ります。
それは次回。
では、お休みなさい。