Sanctification Gap 9 – Richard Lovelace の論文 8 最終
著作者: Georgie Pauwels 提供元:GATAG
4章は、これまで近代宣教の副産物として現れた「霊的ギャップ」をどのようにしたら、解決できるのか、Lovelaceが述べています。さっくりできるかな、行ってみましょう!
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“What can be done about the sanctification gap?”
霊的ギャップを解決するためにはどうしたら良いだろうか?
Lovelaceの霊的ギャップ解決策
1. “The first thing is simply to see that it is there, and this necessity is particularly incumbent upon the “evangelical” sector of Protestantism. ”
「一つ目は、単純に霊的ギャップがあるということを認めることである。それは、”福音派”にとって宿命のようなものである。」
ここからは、ちょっとまとめます。
一つ目は上にあるように、率直に、信じていることと、実際の霊性にギャップがあることを認めること。lovelaceはここで、福音主義は何度でも自らの方向性を修正し、良いものに根ざすことが出来る、と述べています。それは、昔の方法に戻ったり、かつてうまく行った方法に戻ることではなく、時代とともに発展してきた霊性への深い洞察、反省を踏まえた、ものであるべきだ、と述べています。
2. “A second step must be the forging of a valid biblical model of spiritual life for Christians in the late twentieth century. We must restudy the Scriptures for this, and the great Catholic mystical tradition, and subsequent movements. ”
「霊的ギャップを解消する二つ目の方法は、霊的な生活のために実践的な聖書のモデルを20世紀のクリスチャンに応用することだ。我々は聖書、そしてカトリックに受け継がれてきた霊性の伝統、そして、これまでの信仰復興運動の歴史を、もう一度勉強し直さなければならない。」
二つ目としては、霊的な質のあり方を問う、という点では、長い歴史と伝統、積み重ねがあるカトリックのあり方に目を向けること。そして、歴史の中で度々繰り返されてきた信仰復興の活動やリバイバル運動の流れにも注目すること、と述べています。ただし、カトリックについては単純に儀式化された行いを重ねることではなく、「人間的な規則に縛られるのではなく、聖霊との交わりによって、聖書の原則に生かされていくこと」とあります。
3. “A third step involves a recognition by contemporary evangelicals of the explosive heritage of spiritual renewal which lies behind them in the eras of revival, and the reassumption of this identity.”
「三つ目は、リバイバル時代に培われた、近代の福音主義の莫大な霊的遺産を再認識することである。」
三つ目は、教派を越えて、様々な宗派の中にある霊的な遺産に注目し、互いの垣根を越えることだと、言っています。かつて熱心とされたペンテコステ派やカリスマ派も徐々に「ショービジネス」になりつつあり、超自然的な現象を求めるだけが目的になったり、単に一つの組織となっているところもある。其の中で、互いの霊的な遺産を再認識し、互いに学び、取り入れることが必要だ、ということを述べている。
最後、閉じの所は、そのまま行きましょうか。
“Since the work of the Holy Spirit in personal lives is intimately related to mission, it is unlikely that we can close the sanctification gap until we approach our mission in this dangerous age with the same fear and trembling, the same prayer to be endued with power from on high, that characterized the first apostles. ”
「個人の内に働く聖霊の働きは、伝道活動を左右する大事な要素である。
この難しい時代の伝道活動に携わりながら、霊的ギャップを小さくするためには、使徒たちに与えられていたような、天からの油注ぎが必要である。」
“My prayer is that this urgency will return to the evangelical sector of the church today, and my confidence is that this is already occurring.”
「 私の祈りは、この緊急事態に福音主義の団体や教会が目を向け、取り組んでくれることです。そして、そのための働きは、既に始まっている、と私は確信している。」
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いやー長かった、これでやっとLaveraceの論文一応終わりです!
霊的ギャップについての議論、やっと入り口くぐりました、という感じです。
おさらいします。
つまりですね、この論文でつかみたいことは、
- 「Sanctification Gap(霊的ギャップ)」の存在、そしてそれは何なのか。
- どのような背景で、霊的ギャップが確認されるようになってきたか。
- Loveraceはどのようにすれば、霊的ギャップを解消することが出来ると考えているか。
の3点です。いやー時間かかった。
途中リバイバル運動の下りは、やってて楽しかったものだから、かなり時間を割きましたが、まぁそれはそれで、と。
今日のところですね、次回から、Biolaのタルボットの先生方の論文に移っていきますが、霊的ギャップは認めながらも、霊的ギャップを解決する方法としては、違う意見を持っています。
Lovelaceは主に、霊的ギャップを埋めるために、これまでの信仰復興に学ぶこと、ということでした。
それでは、また明日ー。
お休みなさい。